詩的私的ジャック

詩的私的ジャック (講談社文庫)

詩的私的ジャック (講談社文庫)

いうまでもなく森博嗣ワールド。大体S&MシリーズもVシリーズも一昨年位に(僕にとっての)大波が来たときに一気読みしたのですが、幾つか漏れもあって今回手にとった一冊。森さんの作品についてはそのコケティッシュな世界観や、ミステリの体裁を整えつつも動機に縛られない、というよりも従来にない視点からの動機づけ、といったスタイルを前提として楽しむようにはなったのですが、何よりも私が楽しんでいるのは犀川や保呂草などのキャラクターを通して語られる人生観や物の見方だったりするのです。

大学で西洋哲学を学んでいる後輩が「数学の世界は美しい」といった事を思い出しました。