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エイジ

エイジ (新潮文庫)

エイジ (新潮文庫)

ここ最近重松さんの本は、「卒業」「ビタミンF」と「大人」視点のものを読んでいたのですが、一点して中学生十四歳の視点のもの。陳腐な感想ですが、改めて重松さんの人間観察力と、描写力の適切さ (これも上手くいえていない気がするけれども、それは僕の表現力のなさで・・・)を感じます。主人公の少年「エイジ」がバスケットボールをしていることや、僕も経験のあるオスグッド・シュラッター病を抱えていることなどの要素もあったのかもしれませんが、物語世界にすんなり入りこめました。

ここで描かれている「エイジ」のモノとはまた違うと思うけれど、理由のわからない妙なこだわりと自尊心と自信のなさがない交ぜになったような感覚って中学生の頃にはあったよなぁ、とそんな事を思い出しました。そして、きっと今の自分はそんな「エイジ」とは上手くやれず、「エイジ」のお父さん、お母さんの描くような「絵に描いたような」やり方をしてしまうんだろうなぁ、とも。

世の中、たった一人の個人が消化出来るような事なんてしれてるんけれど、そんな事にはおかまいなしに情報だけが大量に流れていく。なんとなくそれを「しょーがないか」といって、見過ごしてるんだろうし、事実僕は見過ごしていると思います。(これはアンテナの精度の問題かもしれませんが。。。)けれど「エイジ」のようにセンセーショナルな事件でなくても、自分の身の周りに起きている事は消化不良だろうがなんだろうが、自分なりに解釈して飲み込んでいくしかない。それを通じてのみ自分は成長していくしかないだろう、と信じたいところです。