FxUG Flex4勉強会第111回@全国ツアー 京都 に行ってきました
Flex4勉強会第111回@全国ツアー 京都 に行って参りました。こってり時間を間違えて、14:00 OPEN 14:30 START だと思っていたら、実際は 30 分早かったようで、、、入った時には、Adobe 轟さんのセッションの最後の方でした。そんな訳で轟さんのセッションはほとんど聞けずで残念だったのですが、こことかこことかから、割に最新情報キャッチアップしているはずだ、というつもりになって、気を取り直して聞いてきました。
Flex4,Flash Builder4について
AKABANA のありかわさんのお話。Flex4 と Flash Builder4 のお話。以前聞いた事のある話からの差分として、気になった事をメモ。
ステートの話
ステート処理の充実の一環として、color などの プロパティを state に紐づけて設定する事が可能に。
<state>.color = #ffffff;
みたいなイメージ。Flex3 での state は結局 transition などは便利なんだけれども、こういった色を変える、とかちょっとした所では、やっぱり AS 書いて扱わないといけない所があった分、私は State 自体をあまり使わなかったのですが、こういった指定が簡単になるのであれば、フロントエンドの UI の調整はかなりしやすくなるので、アリだな、と思います。
CSS のセレクタ改善の話
CSS のセレクタで、ネームスペースが指定出来るようになったり、子孫セレクタが設定出来るようになったり、という話。これ、HTML の CSS のメタファにあまり近づけすぎない方がよいかも、と思いました。というのも、HTML の CSS で出来る padding/margin といった表示要素の変更に制限があったり、といった「似て非なるもの」なのに「できない」と思わせるのであれば、最初から違う雰囲気の方が、まだ迷いが少なくてよいか、と。
レイアウトの話
レイアウトオブジェクトを設定出来るようになる、というのは◎。マルチデバイスな環境において、例えばスクリーンサイズが小さいデバイスでは、VBox で、そうでなければ HBox で、とか、ウィンドウのリサイズ時に一定サイズより下回れば、VBox レイアウトで、といった所で、ユーザにとって嬉しい事を簡単に実現出来そうな使いどころ、シチュエーションはありそうに思いました。レイアウトが動的に簡単に切り替えられる、というのは良いですね。
プロファイラの話
お話聞いた限りで、Flex Builder 3 との差分はあまりないとの事でしたが、ありかわさんに後で質問したところ「信頼性があがってる」とのこと。(w) これは、地味ですが大事なところで、メモリ漏れ探してるんだけれどもプロファイラがいまいち怪しい、となると、結局ツールとして使わなくなるので。(手でメモリ量を trace しまくったり ^^;)
FlexUnit の統合の話
開発は楽になりそうだな、と思う反面、これを回帰テストでまわしやすい環境までは、もう一歩、という印象。テストユーティリティの話でいえば、FlexMonkey がずっと気になってます。
DCD のテンプレート変更の話
テンプレート生成時に yui フレームワークにのっとったテンプレを吐き出せる、というのは、フレームワーカや、そこそこの規模のプロジェクトのアーキテクトなどには嬉しい機能なように感じました。
その他
懇親会でも話題にあがったのですが。Flash Builder は良い、と。ただ Flash Catalyst をデザイナさんに使ってもらうには、正直敷居が高いのでは、という懸念が払拭出来ず、でした。というのも、今までのワークフローが
というスタイルを前提で考えると、Flash Builder と Flash Catalyst の連携が解決する領域は、2,3 の「プログラマの試行錯誤の部分」だと思うのです。言い換えると、デザイナさんにとっては、ほとんどメリットが見えない、と。もちろん、デザイナさんが作ったワイヤーフレームなりが、そのままアプリになる、というのは大きなメリットだと思うのですが、正直ツールが出たてのこのタイミングで「寸分狂わず」のクオリティはやっぱり難しいだろうし、そういった所で、デザイナさんに、Flash Catalyst を使ってもらう「説明」がしにくい部分だと思うのです。
そういった問題の解決策としては、プログラマがデザインによるか、デザインとプログラムの橋渡しをするような、Flash Catalyst 専門のレイヤを置く、といった所でしょうか。
AIR2について
事例がの話が面白く。AIR to AIR の連携とかも面白いだろうな、と思ったり。
これは AIR2 どうこうよりも、以前から AIR がデスクトップの領域に入るにあたり、Java (Swing とか SWT とか) や C# などの既存とどう差異を見いだしていくのは、今後も気になる所です。それなりに綺麗なアプリを簡単に作れる、といった所はありますが、ソケット通信やネイティブ連携などは、それこそ Java や C# のほうに一日 (以上の ?!) の長がありますし、その中でどうポジショニングを確立していくのか、というところは単純に楽しみです。
Flashコンテンツの最適化
1->10 Design の長井さんのお話。百聞は一見にしかず、で このサイト みればわかるかと。このサイト制作にまつわる最適化のお話でした。Flash Player は演算処理よりも描画処理の方が圧倒的に CPU を使うランタイムである、という話が印象的でした。自作の 3D エンジン作る辺りに意気込みを感じました。
業務フロー設計アプリのFlex3から4への移行
前職の同僚の方々のお話で、いつもちょっとした子ネタを入れられているのが心憎い。Flex Builder 3 + Flex 3.5 で開発している自社製品を、Flash Builder 4 + Flex 4 に移行させてみた、というお話。Flex Builder 3 -> Flash Builder 4 まではすんなり、SDK の移行がやっぱり大変、ということでした。コンパイルエラーを取る所まではいけたけれども、実行時のエラーまでは解決出来ず、今日までの所ではタイムアップだったとのこと。
実行環境のアップグレードって、そもそも既存アプリを開発した後はよっぽどの事がない限り、なかなか思い切れない所です。が、先延ばししすぎても危ない所 (バージョン二つまたぎのアップグレードなどになると、情報も少なくなるし、危険度もあがるので) なので、考えないといけない部分はあるでしょうね。
完全に上手くいかなくても、こういった移行に関する情報 (苦労話 ?!) を出していくことって大事だなー、と思った次第です。
iPadを使った、"MoPH"のマイクロライブ
京都精華大学の平野先生の「公演」。MOPH については、以前「Motion Score」と呼ばれていた時に見たもので、相変わらず面白く。
平野先生とは懇親会でお話させて頂いたのですが、その中で非常に面白い事をおっしゃっていたのですが、「ユーザビリティ、というと、『敷居を低くする』という方向に行きがち。ただ、ピアノみたいな楽器は、誰が叩いても簡単に音が鳴る「簡単」なインターフェースだけれども、それこそプロになると、全然違うアウトプットを出せる『奥深さ』も同時にインターフェースが備えている」という話。そういった視点で、アプリケーションを考えると、また一風違った世界が見えるのではないか、と思った次第です。