関Javaカンファレンス2011で発表しました
war は「ウォー」なのか「ワー」なのか、心を決めきれない Java エンジニアのソメダです。おはようございます。このあたり でも告知した通り、関ジャバカンファレンス 2011 で発表させていただきました。
私の発表は、関ジャバということもあり、AWS SDK for Java の事をお話させて頂きました。AWS SDK は、AWS のインフラそのものをコントロールする使い方と、アプリを通してデータのやり取りをする使い方の大きく二つに分けられると思うのですが、個人的には前者のインフラをコントロールする使い方が、色々と発想が広がって面白いのじゃないかと思ってマス。
そこで「AWS ではじめる Programmable Cloud」というタイトルにあうようなデモは何だろうと考えた末に「エディタで AWS を操作する」という、クラウドエディタなるものを作ってみました。少しでも AWS SDK を通して「インフラをプログラムからコントロールする面白さ」が伝わっていたら嬉しいな、と思っています。
以下にソースも公開していますので、ご興味ある方は是非どうぞ。
また、エディタとともに、こちらも試してみたかった CloudWatch のカスタムメトリクスのデモとして、関ジャバカンファレンスのスピーカの各人のツイート数を Watch する TweetWatch を作ったのですが、その 1 時間毎の合計の推移を以下にペタリ。
きしだ (@kis) さんが一人スケールが違うのは予想どおりではありましたが、常人の100倍くらいツイートしてるのでは?!という予想ほどではありませんでした。やはり「推測するな!計測せよ!」は大事な教訓ですね!
反省点は、今回は JAWS-UG とは違いある程度 AWS そのものについての説明も入れて話したほうがいいだろうなぁ、と思って準備していったのですが、その説明自体に時間をとってしまい、矢継ぎ早に話す感じになってしまったことでしょうか。時間もオーバーしてしまいましたし、もうちょっとポイントしぼっていけば良かったですね。。。
後、上記の資料で、発表中 S3 の「耐久性」の記述が「可用性」になっていたので修正しました。ツッコミ頂いた えはら(@yehara) さんありがとうございました。
所感
AWS については、ほぼ参加者の全て方がご存知でしたが、実際に利用された事がある方は半分を下回るくらいでした。開発者の方で、インフラ周りはちょっと弱い、、、けれども AWS 触ってみたい、、、とお悩みの方は、Eclipse Plugin と連携して動かせる Elastic Beanstalk は取っ付きやすいのかな、とは思います。
他のセッションについては、受付をやっていたこともあり、比較的ゆっくり聞く事が出来たのが さくらば(@skrb) さんの JavaFX 2.0 と てらだ(@yoshioterada) さんの J2EE 6.0 のお話の二つ。
まず、僕らくらいの年代の Java エンジニアなら絶対一度はお世話になったことのある Java in the Box のさくらばさんですが、生でお話を聞くのはこれが初めて。何よりそのプレゼンテーションが素晴らしく、「JavaFX 使ったことある人〜」というお馴染みの質問への反応が数名しかいない、というアウェイ(?!)な状況でもガンガン笑いをおこしていくという、見事なものでした。勿論、笑いだけでなく、UI 系のライブラリとして生まれ変わった JavaFX 2.0 を Swing や Flex の機能と比較しながらお話されていたので、内容も分かり易いものでした。僕自身はもっぱら Web の開発が多いので、使いどころがあるとすれば Applet で何かしたいときかなー、と思いながら聞いていたのですが、ランタイムを入れないと動かないのはベータとれるまでに解消して欲しいところですね。他、印象に残ったのは Shape というグラフィック要素が通常の Control と並列に扱えるようになっているところと、Webkit 同梱あたりでしょうか。
てらださんのセッションは J2EE 6 と Glassfish の二つがメインディッシュでした。J2EE 6 については、2005 年前後のフレームワーク祭りの時代をピークに、Java で Web アプリケーションを作るための道具立てについては、今はもう皆、自分自身で何がしかの落としどころを見つけた状態かなぁ、と感じています。少なくとも僕自身は「標準である」事以外にメリットが無いのであれば、おそらく近々で「乗り換える」と言う事はないのかな、と思いました、正直なところ。
で、てらださん的にも力が入っており、またインパクトがあったのは Glassfish でした。うっかり「Tomcat で、もういいですよ」的なポジションをとったらフルボッコでしたw 。
- Tomcat はもう J2EE の参照実装ではなく、Glassfish が参照実装なんだよ
- Glassfish はノードにインストールしなくても勝手に自分自身をコピーする自己増殖クラスタが出来るよ
- WebSocket などの新しい技術も積極的に取り込んでいるよ
- Glassfish は OSS 化したあたりから、J2EE のスペックリード級が設計や実装に口出しするようになって、クオリティがガラっと変わったよ (こちらは懇親会で聞いたお話)
といったあたりのお話があり、特に最後の内部的なクオリティがガラっと変わったというお話は印象深いものでした。
実運用のサービスでは、なかなかミドルウェアの機能そのものだけではなく、その周りにそのミドルウェアである事を前提とした運用 (監視や、作業手順) が沢山積み重なっているので、ミドルウェアだけの機能メリットでは正直移行し切らないところもありますし、そもそもある「心理的距離感」みたいなのを埋めるには結構パワーがいりますよね、という話はてらださんとも直接したものの、「評価してみたいな」と思うに十分な発表をされていました。
で、一日おいて Glassfish 関連をサラっと見直していたのですが
あたりはやっぱりいいですねぇ。。。(洗脳済) うらがみ (@backpaper0) さんが勉強会するっていってたので、評価&参加してみようかしら、と。
最後ですが、何よりご参加頂いた皆様、また遠方より駆けつけて頂いたスピーカの皆様、本当にありがとうございました。色々と勉強させていただきました!
また、以下に参加頂いた方の感想、togetter ありますので、よろしければあわせてどうぞ!